



田舎家そらしどの想い
食べることを、大切にしたい。
私たちの身体は、口にしたものからつくられています。何をどれだけ食べるかによって、健康になることもあれば、健康を害することもあります。けれど、食べることが私たちに与えてくれるものは、それだけではありません。
美味しいものを食べると、幸せな気持ちになる。
誰かと食卓を囲めば、会話が弾む。
知らなかった料理や、その土地ならではの味に出会う。
そこから、その土地の文化や暮らしを知ることもあります。昔の人が長い年月をかけて生み出し、受け継いできた食の知恵に触れることも、現代の食の知識について知ることも、食べることを楽しむきっかけになります。
食を通して、知ること、感じること、誰かと分かち合うこと。
そんな一つひとつの体験が、私たちの世界を広げ、人生を豊かにしてくれるのだと思います。
田舎家そらしどは、身体だけでなく、心や人とのつながり、そこから広がる学びや楽しみも大切にしながら、食に関わる仕事をしたいと考えています。
里山の自然 × 古き良き物
「あるもの」を活かして、「楽しい」を創造したい。
田舎家そらしどのある京都府北部は、豊かな自然に囲まれた地域です。
田舎には、都会のような便利さはありません。けれど、都会にはないものがあります。
田舎家そらしどでは、この場所にある自然や古い家、田畑、そして昔から受け継がれてきた知恵を活かしながら、ここでしかできない「楽しい」をつくっています。
私の祖父母の時代
味噌や醤油、お茶などを家庭で作り、身近にある竹や木から遊び道具をつくるなど、暮らしに必要なものを自分たちで工夫していました。
そんな話を聞くたびに、私は田舎には、
「あるものを活かして生活や楽しみをつくる」知恵があると感じます。
古き良き日本の暮らし、五感で感じる体験を
私たちが実際に暮らしている民家です。日本の田舎の「日常」をありのままに感じていただきたいという思いから体験事業を始めました。
四季折々の風景が広がる庭
家を囲む畑には、季節ごとに彩り豊かな野菜や花、ハーブが咲き乱れます。
春には桜、夏には緑豊かな庭で、秋には紅葉、冬には雪景色と、一年を通して大自然を満喫できます。
薪で炊くご飯の香り
かまどに火をつけ、パチパチと音を立てながら燃え上がる薪。
その炎で炊き上げるご飯の香りは格別です。
森嶋麻衣について
食べることを、大切にしたい。そう思うようになったのには、私自身の経験があります。
現在は「田舎家そらしど」を営みながら、管理栄養士の経験を活かして食に関わる仕事をしていますが、もともと料理が得意だったわけではありません。きっかけは、中学生の頃に流行した「食事抜きダイエット」でした。「痩せればきれいになれる」と信じ込み、知識のないまま食事を抜いた結果、月経が止まるなど身体のリズムが大きく乱れ、その後も長い治療が必要になってしまったのです。「食べ方で身体は変わる。食事は体重だけで測れるものではない」と、自分の身体を通して痛感しました。
もっと食と健康を知りたいという想いから、管理栄養士の道へ進みました。実際に栄養学を学び始めると、テレビや雑誌の「健康によさそうな情報」が必ずしも正しいとは限らないことに気づかされました。それと同時に、昔ながらの食の知恵が現代の栄養学から見ても理にかなっていることも知りました。学べば学ぶほど、食事は「何を食べるか」という単純な話ではなく、「なぜ、どのくらい、どんなふうに食べ、どう楽しむか」という奥深さがあることに興味が湧いていったのです。
資格取得後は、老人保健施設や保健センターなどで、離乳食教室や保育園の献立作成、高齢者の食事サポートなど、幅広い年代の食に携わってきました。多くの方と関わる中で、「食事は単に栄養を摂るだけのものではない」と改めて実感しました。美味しいと感じること、誰かと一緒に食べること、季節を感じること。食べることには、身体の健康だけでは語れない、たくさんの豊かな意味があります。
健康に食べることの大切さは伝えつつも、「正しいか、間違っているか」だけで考えると窮屈になってしまいます。「美味しい」「楽しい」「誰かと一緒に味わいたい」という気持ちも同じくらい大切にしたい。田舎家そらしどで、それぞれの「楽しい」を見つけてもらえたら。そんな想いで、この場所を続けています。


